ビジネスホンの電話回線はISDNよりひかり電話が最適!ISDNやアナログ回線との違いは?
ビジネスホンを引く時には、ひかり電話がお勧めだよ。
なぜひかり電話がお勧めなのか、メリットやデメリットについて、チェックしてみよう。
メールやSNSが発達した現在でも、ビジネスシーンにおけるコミュニケーション手段で重要なビジネスホン。
インターネットにも利用する電話回線は大切なインフラです。
電話回線はアナログからISDN、ADSL、そして光ファイバーへと進化しています。
ここでは、ビジネスホンにおけるそれぞれの電話回線の特徴や今主流のひかり電話のメリットをご紹介します。
パッとみでわかる目次
ビジネスホン工事には必須なひかり電話とは?
ひかり電話を利用するには、光回線を導入しなければ利用できないんだ。
まず、ビジネスホンで主流になっているひかり電話の基礎知識をまとめておきます。
ひかり電話とは?
ひかり電話は、光ファイバーを利用したIP電話の一種です。
NTT東日本と西日本が提供しています。
IP電話はこれまでADSLで普及して光ファイバー回線の広がりとともに従来の電話と同じような使い方でリーズナブルに利用できることがメリットです。
ひかり電話を契約するには光回線の契約も必須
光ファイバー回線とセットで光通信の電話をセットで申し込むケースが一般的になっています。
インターネットのために光ファイバー回線だけ引くことは可能ですが、光回線の契約なしでひかり電話だけ契約することはできません。
というのも、ひかり電話はあくまで光回線のサービスを利用したオプションサービスに位置づけられるからです。
そのため、企業のビジネスホン工事をするとき、光ファイバー回線を新設する際に、一般的な電話よりお得なひかり電話も組み込まれていることが多く、ここ数年で普及した大きな理由の一つになっています。
今では最も主流な電話回線となっているひかり電話。ISDNやアナログ回線との違いは?
ひかり電話の場合には、ISDNやアナログ回線と違って、初期費用がかからないんだ。
だけど、かけられる番号に制限がかかってしまうから注意しよう。
光ファイバー回線とセットで利用するひかり電話。
現在、固定電話の電話回線でよく利用されています。
ひかり電話はこれまでよく使われていたISDNやアナログ回線とは次のような大きな違いがあります。
ひかり電話の場合電話の加入権が必要ない
従来の電話回線を利用するには高額な電話加入権が必要でした。
しかし、ひかり電話は電話加入権を用意する必要がないので、これまで電話を使用していない職場で新規利用する場合も導入費用が抑えられます。
電話加入権とはNTT東日本またはNTT西日本の電話回線を利用する際の権利で、現在施設設置負担金と呼ばれています。
アナログ回線の場合、現在でも36,000円の権利金を支払った上で電話の新規申込をしなければなりません。
ひかり電話にはアナログ回線で常識だった電話加入権といった制度そのものがないので、まとまった初期費用が不要で利用開始できます。
停電をした場合に使用できる、できないの違いがある
ひかり電話は、停電中の場合、通話ができなくなります。
110や119など緊急通報番号も発信できません。
光ファイバー回線を使っているひかり電話は、常時、電話機器に電源が入っていないと使用できないサービスです。
そのため、電気がなくても発着信が可能なアナログ回線と違って、電気が使えなくなる停電時は使えないというデメリットがあります。
なお、停電時にも一定時間電話が使える対応機器を購入すれば、停電が復旧するまでの間、電話が可能です。
無停電電源装置と呼ばれているもので、利用可能な時間は商品によります。ひかり電話の機器に停電中、数時間程度利用できるようになります。
かけられる電話番号に一部制限がある
ひかり電話は110(警察)や119(消防)、118(海上保安庁)など緊急通報にもかけられます。
しかし、電話番号によっては一部発信できない場合があります。
たとえば、0170(伝言ダイヤル)や0180(テレゴング/データドーム)、0910(公専接続)をはじめ114(お話し中調べ)、136(ナンバー・アナウンス/ナンバーお知らせ)、141(でんわばん/二重番号サービス)、145〜146(キャッチホンⅡ)、などがその主な番号です。
もし、こうした電話番号を利用中の場合は、ひかり電話で接続できない番号に含まれていないか、確認しておくことが大切です。
ひかり電話を利用するメリットとは?
ひかり電話を導入すると、音質がクリアなやり取りが可能になるよ。
その他、通話料を抑えることができるという点も、ひかり電話のメリットだね。
ひかり電話には、これまでのアナログ回線やISDN、ADSL回線にはない大きなメリットがあります。
急速に普及した背景でもある光ファイバー回線利用の電話ならではの魅力をまとめてご紹介します。
通話料、月額料金が圧倒的に安い!
一般的に固定電話と呼ばれるNTTのアナログ回線の基本料金は月額1,600円程度。
安くても1,400円台、高い場合は1,900円台です。
一方、ひかり電話の月額基本料金は500円程度。
単純計算で基本料金は月に3分の1程度で済みます。
次に、通話料を比較してみましょう。
NTTのフレッツ光を利用したひかり電話は全国一律3分8円(固定電話にかける場合)。
従来のアナログ回線の通話料金はエリアや距離に応じて異なるシステムになっていて、
- 市内3分8.5円
- 市外(県内)3分20円〜40円
- 県外3分20円〜80円。
市外や県外にかければおよそ2.5倍から10倍もの差が生まれます。
また、携帯電話にかける場合は、ひかり電話なら
- docomo1分16円
- au1分17.5円
- ソフトバンク1分17.5円
なのに対して、アナログ回線では
- docomo1分20円
- au1分30円
- ソフトバンク1分40円。
固定電話ほどの開きはありませんが、それでもソフトバンクならおよそ2.5倍も安くなります。
国際電話の場合は圧倒的にひかり電話の安さが体感できる料金設計です。
ひかり電話から
- アメリカへは1分9円
- 中国へは1分30円
- 韓国へは1分30円
なのに対して、アナログ回線からは
- アメリカ1分60円
- 中国1分140円
- 韓国1分110円。
アメリカなら約7倍、中国でも約5倍の差があります。
このように、ひかり電話は国内の固定電話に頻繁に電話をする企業にとっては距離に関係なく3分8円ととてもリーズナブルな通話料になるため、毎月の電話の固定費に頭を悩ませている経営者や担当者からすれば、乗り換えしない手はない電話だといえます。
ただし、ナビダイヤルなど通話料と別に課金制になっている電話番号は国内の固定電話であっても通話料金が異なるので注意してください。
通話品質が良い
ひかり電話のようなIP電話サービスはこれまでとは異なる電波帯域を使っているため、クリアな音質で通話ができます。
かつて通話に使われる電波帯域は3.4kHzでした。一方、ひかり電話は7kHzというおよそ2倍もの帯域を使っているため、一度にやりとりできる音声データ量が多く、高音質の声のやりとりができるようになっているのです。
もともと人間が聞き取ることができる帯域は低周波は20Hzから高周波は20kHzまで。
従来の電話機はそのうち300Hzから3.4kHzまでしかカバーしていませんでした。
ひかり電話は低域は100Hzから、広域は7kHzまでと、人間の声の帯域とほぼ同じ周波数帯をフォローできるので、相手とすぐ目の前で話しているようなクリアでライブな音質で電話の会話ができます。
ただし、高音質電話は契約者お互いに高音質電話であることが条件です。
どちらか一方の通話先が従来の標準音質(3.4kHZ)の場合は、片方が高音質電話でも標準音質の帯域が優先されます。
ひかり電話の場合、申し込める回線業者の選択肢が多い
現在、ひかり電話を扱っている回線業者は400を超えるといわれています。
誰でも名前を聞いたことがある大手企業から地域密着の小規模の業者までさまざまです。
IP電話の勧誘の電話が頻繁にかかってくることがあるのも、光ファイバー回線とそれにまつわるIP電話サービスの業者同士の競争が劇化しているからといえます。
そのため、固定電話の一種であるひかり電話の申込や契約はすべてNTT東日本またはNTT西日本としなければならない、と思い込んでいる人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。
NTTの他にもたくさんの業者がひかり電話の受付窓口を開設していて、それぞれメリットやデメリットがあります。
業者の価格競争も激しく行われているため、サービスの品質と利用料金のコスパのよい業者を探しやすいといえるでしょう。
たとえば、初期費用を業者が全額負担してくれるキャンペーンを行っていたり、一定期間、毎月の月額料金お割引きが受けられたり、さまざまな割引特典で客の呼び込みをしようと頑張っています。
さらに、アナログ回線からひかり電話にする、またはひかり電話そのものの業者を乗り換えるといった場合でも、これまで使っていた電話番号はそのまま引き継げるので安心してください。
もちろん、市外局番が異なるエリアへの引っ越しは電話番号が変わるのは当然ですが、市区町村内ならまずそのままの電話番号を使えます。
そのため、選んだ業者によって電話番号が変わるのではという心配はありませんので、安心して申し込みましょう。
まとめ
ひかり電話は通話料が安くてお得!だから多くの企業が導入しているということが良く分かったね。
ひかり電話を取り扱っている業者はたくさんあるから、様々な業者を比較した上でひかり電話の導入を検討してみよう。
企業における電話のコミュニケーションツールはアナログ回線やISDN、ADSLからひかり電話へと移行が一気に加速しています。
ここまで、ひかり電話には次のようなメリットがあるとお伝えしました。
・電話加入権などの初期費用が大幅に削減できる
・基本料金や通話料が大幅に安くなる
・通話品質が良くなる
・自分のニーズに合わせた業者を選びやすい
・今使っている電話番号をそのまま引き継げることが多い
その一方、次のようなデメリットも押さえておくことが大切です。
・停電時は基本的に電話がかけられない(無停電電源装置によって一定時間の通話は可能)
・電話番号によってかけられない番号がある
・原則光ファイバー回線とセットで引く必要がある
こういったメリットやデメリットを念頭に置きながら、コストカットのためにもぜひ積極的にひかり電話の導入を検討してみてはいかがでしょうか。