防犯カメラにWi-Fi環境?無線通信の成せる業と、そのメリット・デメリットや運用方法を徹底分析!

防犯カメラとWi-Fi最近では、防犯カメラにWi-Fi環境を適用させる所が増えてきました。

そのメリットは絶大で、工事にかかるコストの低減や、パフォーマンスの向上に繋がります。

しかしその反面、無線環境という性格からくる運用トラブルも多く、安定稼働までには時間をかけたチューニングが必要となります。

では、防犯カメラのメリットとデメリット、それに即した運用方法の秘訣とは、何でしょうか。

本記事では、そちらについてを解説していきます。

Wi-Fi環境って何?防犯カメラと連携することで得られる恩恵とは?

Wi-Fiとは何?パソコンやスマートフォンに搭載されるWebカメラが台頭してきた今、防犯カメラもその技術にあやかって「防犯カメラへ無線環境を取り入れてみてはどうだろう?」と、日々研究と開発が行われてきました。

現在ではそれが実用化され、パソコンやスマートフォンを介さなくとも、カメラが直接、無線環境へ接続される環境が整いつつあります。

Wi-Fiとはそもそも何だろう?

前にも触れましたが、Wi-Fiというのは無線LAN環境のことです。

インターネットへ接続しようとするパソコンなどは有線LANを主に使用しますが、小型化したノートパソコンやタブレット、スマートフォンは有線LANを使用するためのネットワーク・インターフェース・カード(NIC)が装備できないものも多く、代替して無線LANが使用されます。

アマチュア無線や、トラックや警察消防などの緊急車両に備わっている無線も同様の電波環境を使用しますが、Wi-Fiは、正規に2.4GHz帯5GHz帯の帯域を利用した、施設エリア内におけるネットワーク環境を提供します。

当初は主に2.4GHz帯のみが無線環境として使用されていましたが、業務用途においては、より高速で、外部からの干渉を受けにくい5GHz帯が使用されるようになってきました。

Wi-Fiと防犯カメラ、どうやって連携していくの?

この場合の防犯カメラは、NICがつき、デジタル処理が可能な「デジタルカメラ」が該当します(同軸ケーブルを使用するような、アナログカメラは論外です)。

このデジタルカメラが有線LANのほか、無線LANにも接続できるようになり、防犯カメラにも組み込まれるようになりました。

防犯カメラは、要所における完全性を維持するために有線LAN及びNICが必須ですが、無線LANを適用することで、様々な連携とコストダウンが展開できるようになります。

通信する際は、有線LANもしくは無線LANのどちらかを使うことになります。

Wi-Fiと防犯カメラの組み合わせでどんな恩恵が得られるのか

Wi-Fiのメリットは「有線LAN及びNICの環境を必要としない」ことから、LANケーブルの配線が不要な箇所が増え、ケーブル代金及びその施工費が抑えられるというメリットが生まれます。

また、Wi-Fi環境は電波エリア内において、電源さえあれば、どこでも設置できるという強みを持っています。

後付けで防犯カメラの設置場所を変更したい場合、これが有効となり、例えば素人手でも安易に設置場所の移動が可能となります。

また既にデジタルカメラという選択をしていることから、防犯カメラの増設や、防犯カメラ自身の機種替えも(既存の防犯カメラ環境と連携できる機種であれば)容易に実施することができます。

思ったよりも気難しいWi-Fi環境。防犯カメラとの組み合わせで乗り越えるべき課題とは?

気難しいWi-Fi環境Wi-Fi環境は「有線LANを必要としない」という観点においては、非常に便利なものであり、一見、メリットしか無いように見えます。

しかし、Wi-Fi環境は「無線LAN環境である」ことを理由に、様々なデメリットがあります。

また、それらのデメリットの解決にあたり、大変デリケートなチューニングを必要とする場面も出てきます。

そういった意味では、Wi-Fi環境というのは、少々気難しい環境なのかもしれません。

Wi-Fi環境のハードルとデメリットはどんなもの?

Wi-Fi環境において、デメリットとなるのは、無線LANであるがゆえに「線が見えないこと」「接続状態が把握しにくいこと」が挙げられます。

この問題に直面するのは、導入時及び運用時です。

「どうしても繋がらない」「接続が時々切れる」「画質が荒い」これらの原因は、無線LANの環境に起因することが多く、しかも、発生条件などのトリガーが見えにくいため「不定期に発生することである」と思っておいたほうがよいでしょう。

主な原因という観点においては、例えば「自動ドアなどの扉の開閉で無線LANの電波状況が変動する」「近隣施設などのWi-Fiの競合により、極端な電波干渉が発生した」などが挙げられます。

最大メリットの5GHz帯無線環境!事業用はこれを選ぶべき

Wi-Fi環境においては、周波数に2.4GHz帯を使用することが多く、それが一般利用として使われてきました。

しかし、事業利用を目的とした5GHz帯も台頭するようになり「賢い導入業者は、まずこの周波数を選択する」ようになってきました。

5GHz帯の特徴としては「2.4GHz帯よりもより高速な通信が実現できる」「木製等の多少の壁を介する通信では、電波強度が衰退しにくい」「他の無線LAN環境と競合しにくく、良好な通信を維持しやすい」という特徴を持っています。

現に、2.4GHz帯から5GHz帯へ切り替えた無線LAN環境は、通信状況に「ある一定」の改善が見られ、無線LAN環境の困りごとを解決できる手段の一つとして挙げられることもあります。

しかし、5GHz帯の無線電波の使用にはいくつかのリスクとルールがあります。

「緊急車両やトラックの無線と競合するため、法律上は屋外での使用制限」「航空管制レーダー等にも使用されるため、そのエリアで電波干渉を受けることがある」等です。

そのいずれも、屋内利用では外部からの利害が発生しにくいため、率先して利用できるのが一般的な見解ですが、実際に5GHz帯を使用した際の電波状況を調べるなどの善処が必要となります。

創意工夫で防犯カメラを繋げ!まだまだある、安定接続の秘訣とは

Wi-Fi対応の防犯カメラを導入する形となると、通常用途とは違い、Wi-Fi環境のチューニングが必要です。

しかし、デジタル式の防犯カメラのほとんどは、有線LANの環境も併用できるため、無線の電波状況が悪い環境において、無理強いてWi-Fi環境を適用する必要もないでしょう。

また無線電波は50cm程度離れた所で電波強度が違ってきたりもします。

防犯カメラの取付箇所の調整(Wi-Fi環境の強みですね)も視野に入れ「防犯カメラの視野」とともに「電波受信の環境」を鑑みて設置するのがよいでしょう。

なお、Wi-Fiの電波強度は昼夜問わず変動します。

設置予定箇所に無線LAN付属のノートパソコン等を設置し、1週間ほど疎通確認をしながらその変動を確認すると良いでしょう。

このチューニングを導入の前段でやるのは、運用時のトラブルを極限に減らすという狙いもあります。

このほか、近所に同様のWi-Fi環境が設置されたり、無線電波を全開に走り抜けるような緊急車両やトラックのルートができたりと、心配要素は尽きませんが、少なくとも、このチューニングをやらないよりは、より安定した環境が構築できます。

防犯カメラのWi-Fi運用はトラブルの道のり。安定稼働に向けた布石とは

Wi-Fi環境の不調?つながらない防犯カメラWi-Fi環境を併用した防犯カメラが導入に至ったとしても、安定稼働に乗るまでは、油断は禁物です。

前述に挙げたような、外部要素からくる「Wi-Fi環境の邪魔」の心配は、定期的に気にする必要があります。

長期的な運用方式を考えよう。いつまで・どの範囲を・どうやって維持していくか?

防犯カメラの寿命はおおむね5年間、長くても7年間あたりが限度だといわれていますが、これは、防犯カメラメーカーが保守や修理を行うことができる凡その時期を指しています。

また、リース契約とした場合も、上記のような年数が当てはまってくるため、このあたりが防犯カメラの「賞味期限」と考えたほうがよいでしょう。

しかし中には、10年以上稼働している防犯カメラもあります。

「使用期限」でなく「賞味期限」と申し上げたのは、国産メーカー等の防犯カメラは値段が張る分、壊れにくい機種が多く、その傾向があるためです。

なお、長期運用上で定期的に見ていかなくてはならない部分は、電波環境の状態という、目に見えない部分を確認しておくことも必要です。

今のレコーダーは、防犯カメラに異常があると、メールやユーザインタフェース上などで知らせてくれますが、その知らせは意外にも途絶しがちです。

チェックは怠らず、異常の際のアラートは定期的に試験するなどの管理体制が必要となります。

ありがちな、Wi-Fiによる運用トラブル。接続断への対策と日々チェックを怠らずに!

Wi-Fi対応の防犯カメラは、運用開始時のトラブルに遭いやすく、ひどい物になると、一年間は問題の対応に当たらなくてはならない、という事態に陥ることもあります。

運用開始直後は、各防犯カメラに疎通確認を行ったり、録画が途切れていないかを入念にチェックしておく必要があります。

また、無線電波は環境や使用頻度によって、その電波強度が変わりやすい傾向があります。

一番楽な電波状況の確認手段として、手元のノートパソコンやスマートフォン等をWi-Fiに介入させておき、その場所の電波強度を確認するというものがあります。

これは、お手軽に実施ができるという利点がありますので、ぜひお勧めしたい処です。

数年後のリプレイスを考えよう。現行のWi-Fiと防犯カメラは、今後、どうあるべき?

無事に安定稼働に乗りましたが、日々の運用の中で、数多のトラブルに見舞われることもよくある話です。

そのトラブルや、運用上の再考の余地は、次期防犯カメラを選出するにあたって、重要なファクターとなりますので、忘れずにメモっておくなりしておきましょう。

Wi-Fi対応の防犯カメラをこれまで使ってきて、わかることといえば「Wi-Fi環境の接続性の良し悪し」「リモートコントロールによるPTZ(パン・チルト・ズーム)の可否」「故障率」「レコーダーの操作性や性能」あたりが思い浮かぶことでしょう。

中でもWi-Fi環境は「ときどき繋がらない」「録画の画質や音声に難がある」など、後悔してしまっている面も多いはずです。

リプレイスするにあたり、機器選定は、当初「訳も分からず」選んでいた事情よりも、より綿密なものへと広がります。

最も、Wi-Fi対応の防犯カメラは、安価に提供をするためか、無線子機にチープなものを搭載することも少なくなく、それによって、通信状況に多大な影響を与えることもあり得る話です。

そんな状況を回避するために、Panasonicなどの有名処や、先鋭的なヨーロッパ・アメリカ製品を検討することも、選択肢の一つです。

まとめ

次の防犯カメラはWi-Fi搭載型?何を使う?防犯カメラのWi-Fi搭載は、先進的ですが、いまだに運用上の問題や潜在したトラブルが多くある状況です。

機器選定や、運用上の問題点に注意を払い、綿密なメンテナンスが求められることも少なくありません。

しかし、Wi-Fiがネットワークとして「目に見えない」「状況が一変することがよくある」ことを鑑みていれば、主要カメラの設計やチューニングに関しては、導入時にあらかじめ対応しておくことも可能です。

その初期対応の的確さが今後の運用上の管理やトラブルシューティングに現れ「Wi-Fi付きの防犯カメラがよかったのか?」が体感上の評価で上下してしまいます。

もちろん、一見してこんな便利な代物はないのですが、運用トラブルにその気持ちが萎えないよう、前述で申し上げたように、綿密な布石が必要です。

プロである工事業者と相談しつつ、快適でトラブルの少ない防犯カメラの導入を進めていきましょう。