「LAN」って何?いまさら聞けないネットワーク・LAN工事の基本シリーズ!!
LANって言われても、実際には何の事を指しているの?そんな風に思っている人も少なくないんだ。
今回の記事では、LANとは何か?LANの役割について、チェックしていこう。
LAN工事、有線LAN、無線LAN…「LAN」という言葉を、普段から当たり前のように使っている人も多いと思います。
ところで、この「LAN」とはどんな意味で、何を指しているのか、答えられますか?
急にそう聞かれると、ちょっと回答に詰まってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな、わかっているようでよくわからない「LAN」。
今回は、そんなLANの意味や役割を改めて振り返りたいと思います。
LANの技術も言葉も、自信を持って使いこなせるようになりましょう。
パッとみでわかる目次
LAN工事の「LAN」って何?
ネットワーク管理者の方などは仕事上、LAN工事をよく手配することもあると思います。
しかし果たして、ネットワークにおいて「LAN」とはどの部分のことなのでしょうか?
部屋の中のネットワークだけがLAN?では建物と建物の間のネットワークは何?
あらためて聞かれるとちょっと曖昧になってしまいますよね。
というわけで、まずは用語的な定義から振り返っていきます。
LANとは「ローカルエリアネットワーク」の略称
LANを略さずにいうと、「ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)」です。
日本語にすると「狭い範囲のネットワーク」といった感じでしょうか。
ここでポイントになってくるのが「狭い」の定義。
なにをもって「狭い」と言っているか、気になりますよね。
ここの解釈はざっくり「同じ敷地内(同じ住所内)」というのが一般的となっています。
「同じ敷地内のネットワーク=LAN」という解釈で、まず間違いないでしょう。
そのため、10階建てのビルの1階から10階までつないでもLANですし、敷地内に事務所と工場がそれぞれ建っている場合、その間をつなぐネットワークもLANです。
LANとWANの関係
LANに相対する形でよく使われるネットワークに「WAN」があります。
ではWANとはなにか?となりますが、これはLANを理解することで自然に解釈することができます。
さきほどの段落でLANの定義を記載しましたが、「LANより広い範囲のネットワーク=WAN」です。
言い換えれば「敷地の外にあるところとつなぐネットワーク」がWANとなります。
図にするとこんな感じですね。
なお、WANは敷地を越えたネットワークであるという性質上、原則的に自前で工事することはできません。(自分の土地以外の部分を通ることになるため)
そのため、通信業者が提供する専用線などの外部サービスを利用するのが一般的です。
みんなが良く言う「IPアドレス」とは?
LANだけではなく、IPアドレスという言葉も良く聞く言葉だね。
IPアドレスは、ネット上の住所の事を呼ぶんだよ。
さて、ついでによく聞く言葉「IPアドレス」についても解説しておきます。
「アドレス」という言葉から連想できる人もいるかも知れませんが、IPアドレスとはわかりやすく言うと「ネットワーク上の住所」のことです。
LANであってもWANであっても、ネットワーク上につながる機器はパソコンもプリンタも、サーバもルータもすべてこのIPアドレスを持っています。
そして通信する時は、互いのIPアドレス宛に通信しているのです。
ファイル共有したりアプリを使ったりという場面では、あまりIPアドレスを意識することはありませんので、IPアドレスという実感がわかない人もいるかも知れませんね。
ただ実際の通信の裏側では、各機器同士がIPアドレス宛に通信を行っているのです。
ネットワークにつながる機器はすべてIPアドレスを持っている。
あらためて認識しておきましょう。
実際にLANはどんな役割があるの?
LANを利用することで、複数端末でインターネットを利用することが出来るようになるんだ。
その他、ファイルの共有もスムーズに行うことが出来るようになるよ。
さてLANの基本がわかったところで、改めてなぜLANを使うの?についても掘り下げていきたいと思います。
当たり前のように使っているLANなだけに、よくよく考えてみると「なんのために使ってるんだろう」「LANはどんな役割を果たしているんだろう」という、原点を見失ってしまうことがあります。
改めて、LANを構築する理由やそれによって得られるメリットにスポットを当ててみたいと思います。
複数の端末でインターネットの利用ができる
先ほど図でも記しましたが、LANに接続したパソコンからインターネットへアクセスする時は、ルーターという機械を通ります。
ルーターがインターネットへの玄関口を果たしているイメージですね。
そのため、ルーターが繋がっているLANにパソコンやスマホなどを繋げば、皆で1つのルーターを共有してインターネットが利用できるようになるのです。
インターネット回線は1本あればOKとなりますね。
パソコンを新たに買った場合など、インターネット用の回線を新たに準備したりすることなく、LANにつなぐだけでインターネットが利用できるようになる。
これは大きなメリットですね。
プリンターを複数の端末から利用できる
インターネットと同様に、LANによってプリンターも皆で使用できるようになります。
昔はパソコンとプリンタは専用ケーブルで直結するのが基本でした。
そのため、印刷したければプリンタと繋がっているパソコンで作業しなければなりませんでしたし、複数のパソコンで印刷したければその分だけプリンタを増やさなければなりませんでした。
しかし今はプリンタもLAN接続が当たり前。
各自で使用している端末からプリンタ印刷ができるため、非常に効率的ですね。
また隠れたメリットとして、印刷したいパソコンのすぐ隣にプリンタを置かなくても良くなるため、レイアウトの自由度が高まるという点もあります。
共有フォルダが使える
共有フォルダもLANならではの大きなメリットです。
LANに繋がったパソコン同士では、パソコンのフォルダの一部を共有することで他の端末からもファイルを参照することができるようになります。
今ではファイル共有用のサーバ(ファイルサーバー)を設置し、ファイル置き場を一箇所に集約させるスタイルが一般的になりましたね。
これにより、社内のドキュメントの管理が非常に楽になりました。
必要データが探しやすくなり、紛失リスクも下がる、LANはそんな役割を果たしているのです。
このように、LANのメリットは、インターネット、プリンター、共有フォルダといった「資源の共有」が簡単に実現できることと言えるでしょう。
まとめ
インターネット回線を接続する時に活用するLANについて、詳しく説明してきたよ。
LANがなければインターネットを接続することができないわけだから、インターネット環境を整えるための必須アイテムと言えるね。
LANとは?について、改めて理解することができましたね。
また、LANが果たしている役割・メリットについても再認識できたと思います。
これからはあらゆるものがネットに繋がり、あらゆるものがシェアされる時代になります。
その基盤を支えているのがネットワーク技術です。
LANはそのもっとも身近な存在と言えるでしょう。
ときにはこのように基本に立ち返って理解することも重要ですよ。