ビジネスフォンの工事でよく耳にするダイヤルインってなに?5分でわかる電話回線に関する基礎知識!

おふくろう君
おふくろう君

ダイヤルインとは1つの回線に複数の電話番号を設定することができる方法なんだ。
今回の記事では、ダイヤルインのメリットやデメリットについて、詳しく見ていこう!

オフィスに欠かせないビジネスフォンを設置するときによく耳にする言葉「ダイヤルイン」。

ダイヤルインとは、ビジネスフォンの回線に関わる用語で、電話回線と電話番号に関わりがあります。

ダイヤルインを活用することで、業務の効率化やコスト削減などの効果を期待できます。

本記事では、ビジネスフォンに関わる用語であるダイヤルインとは何かとともに、メリットや注意点をご紹介します。

ビジネスフォン工事を行う前にどのような仕組みか理解しておきましょう。

ビジネスフォンのダイヤルインとは

ダイヤルイン

ビジネスフォンのダイヤルインとは、どのようなサービスなのか?

ビジネスフォンのダイヤルインとは、電話回線と電話番号に関わるサービスです。

通常の電話回線は1本あたり一つの電話番号ですが、ダイヤルインは1本の回線に複数の電話番号を持たせられます

ビジネスフォンのダイヤルインについて、仕組みなどを詳しくご紹介していきます。

ダイヤルインの仕組み

多くの方に馴染みのある家庭用電話機は、1本の電話回線に1つの電話番号が使われるのが一般的です。

一方、ダイヤルインは1本の電話回線に対して、複数の電話番号を取得することができます

オフィスなどビジネスシーンでは、電話が複数台必要になるので、少ない電話回線で電話ごとに番号を設定でき、担当者やデスクにつないで、電話応対の効率化を実現できます。

ダイヤルインが実現される仕組みには、ビジネスフォンの主装置が重要な役割を果たします。

ある電話に対して、局から着信番号情報が主装置に送られ、電話番号に合った電話を鳴らすという仕組みです。

電話回線ではなく、電話番号を参照するので、同じ電話回線でも複数の電話番号を持てるのです。

代表ダイヤルインとは

代表ダイヤルインとは、複数の電話回線と複数の電話番号をまとめたグループのことを言います。

例えば、電話回線A・電話回線B・電話回線Cがあったとしましょう。

A・B・Cそれぞれに代表電話番号や部署ごとの電話番号を9つ設定した場合、電話回線A・B・Cと9つの電話番号をグループとして扱います。

9つの電話番号は、電話回線A・B・Cを共有する形になるので、着信があった際いずれかの電話回線を使って、着信のあった電話番号につながります。

追加ダイヤルインとは

ダイヤルインで設定される電話番号は、「契約番号」と「追加番号」の2つがあります。

「契約番号」は電話回線に一致する電話番号です。

電話回線Aと電話回線Bを利用する場合、AとBに付いている電話番号が「契約番号」となります。

ダイヤルインだけにあてはまる言葉ではなく、家庭用電話機においても、回線に割り当てられた電話番号を「契約番号」と表現できます。

「追加番号」は、電話回線が存在しない電話番号です。

電話回線A・Bを共有するものの、回線は持たずに電話番号としてだけ存在します。

ダイヤルインの契約が可能な回線とは

おふくろう君
おふくろう君

ダイヤルインは、アナログ回線、ISDN回線、IP回線の3つであれば契約可能だよ。
それぞれのメリットについて、チェックしてみよう。

ダイヤルインは契約可能な電話回線が決められています。

利用できる回線は、アナログ回線・ISDN回線・IP回線の3つです。

アナログ回線とISDN回線の混在、IP回線と固定電話回線の併用などは、電話番号が表示されない、どちらかを選ばなければいけないといったデメリットがありますので注意しましょう。

ダイヤルインのメリット

メリット

ダイヤルインを導入することで、どのような恩恵があるのか

ダイヤルイン契約を活用することで、1本の電話回線に複数の電話番号を割り当てられます

これまでより回線数を減らせたり、社員ごとに電話番号を持ったりするなど、多くのメリットをもたらします。

ダイヤルインのメリットを詳しく見ていきましょう。

回線数を減らして、コストを抑えることができる

電話回線の費用は、電話回線1本ごとに月額料金がかかります。

ビジネスフォンを部署ごと、社員ごとに設置する場合に、それぞれに電話回線を契約すると、月額料金がかさんでしまいます。

ダイヤルインの場合は、少ない回線でも追加番号を取得することで、複数の電話番号を使うことができます。

追加番号にも月額料金がかかるものの、電話回線の月額料金よりは安いので、回線を減らして利用コストを抑えられます

主なダイヤルインサービスには、NTT東日本・西日本のダイヤルインサービス、ダイヤルインエコノプラン、ひかり電話追加番号サービスなどがあります。

1電話番号ごとの月額料金が異なるので、料金体系を下記の表で確認してみましょう。

サービス名 追加番号料金
NTT東日本・西日本 ダイヤルインサービス 月額800円
NTT東日本・西日本 ダイヤルエコノプラン ・500番号まで:月額50,000円

・501番号以降:月額100円

ひかり電話 追加番号サービス 月額100円

自分のデスクを呼び出せる

おふくろう君
おふくろう君

ダイヤルインを設置すれば、自分のデスクへ電話をかけることができるし、少ない回線数で、多くの電話番号を取得することができるから便利だね。

ダイヤルインが利用される以前も、代表番号という仕組みで複数の電話で着信することができました。

1つの電話番号で複数の発着信ができるメリットがある反面、電話番号を増やすのが難しく、従業員の増加などに合わせた追加はしにくいというデメリットがありました。

ダイヤルインは、代表番号のデメリットを解決した仕組みで、追加番号を取得することで、簡単に従業員のデスクを指定可能です。

電話回線ではなく、電話番号で主装置が電話を振り分けるので、通話したいデスクに直接電話をかけられま

無駄な取次を減らし、業務の効率化を期待できます。

また発信時にもダイヤルイン番号が役立ちます。

社員固有のダイヤルイン番号で着信履歴を残すことで、誰から電話が来たかが一目でわかります

折り返し電話がしやすくなり、すばやく連絡事項を共有できます。

複数の電話番号を持てる

ダイヤルインの一番のメリットは、複数の電話番号を持てることです。

大企業のオフィスやコールセンターなど多くのビジネスフォンを必要とする場合、電話回線をひとつひとつ契約することは難しく、コスト面でも負担が大きくなります。

ダイヤルインでは、少ない回線で数百~数千の電話番号を取得することができます

これまで規模の問題などで十分なビジネスフォンを導入できなかったなら、ダイヤルインでの追加番号取得を検討してみましょう。

ダイヤルインの注意点

注意点

これらの注意事項は、必ずチェックしましょう!

おふくろう君
おふくろう君

ダイヤルインは、回線数に余裕を持つことが大切だよ。
その他にも、市内局番と電話回線を統一することも忘れないようにしよう。

ダイヤルインは、電話回線のコスト削減や担当者の呼び出しなどにメリットがあります。

ただし、ダイヤルインの使い方によっては無駄な費用がかかったり、使えなくなったりするので注意が必要です。

ダイヤルインを活用する上での注意点をご紹介します。

回線数や電話機に余裕を持つこと

ダイヤルインを利用する場合は、回線数や電話機数に余裕を持ちましょう。

電話回線が少なすぎると、複数の発着信に対して不具合が起きる可能性があります

1本の電話回線で大量の電話番号を持つのではなく、複数の電話回線・電話番号を持ち、代表ダイヤルインを組んで回線を共有できる体制がベターです。

また、ビジネスフォンの稼働率に比べて、回線数・電話機数が多すぎないように注意しましょう。

電話回線・追加番号に月額料金などのコストがかかるので、無駄な電話回線・電話機は無駄なコストが発生していまいます。

ビジネスフォンの稼働率や繁忙期、将来的なオフィス拡大などの要因を考慮して、少なすぎず多すぎない電話回線数・電話機数で余裕を持つことが大切です。

市内局番と電話回線を統一すること

複数の電話回線と電話番号で代表ダイヤルインを組むためには、電話回線の市内局番を統一する必要があります

ダイヤルインの追加番号は、下4ケタのみが異なる電話番号で市内局番を一致しなくてはいけません。

ただし、市内局番を統一しなくても代表ダイヤルインを組めるサービスも増えつつあります。

おとくラインやひかり電話、KDDI光ダイレクトなどが主なサービス例です。

市内局番を気にせず代表ダイヤルインを組みたい場合は、サービスの内容を確認してみましょう。

まとめ

おふくろう君
おふくろう君

ダイヤルインは、着信を振り分けることができて便利だけれど、回線数や電話機の数に注意しなければいけないよ。
メリットとデメリットを考慮した上で、ダイヤルインの契約を進めるかどうかを検討しよう。

ビジネスフォン工事でよく耳にするダイヤルインとは、1本の電話回線に対して複数の電話番号を取得できるサービスです。

局からの着信番号情報を主装置が受け取り、電話番号に応じて着信を振り分けるという仕組みによって、1回線あたりの電話番号を増やすことができます。

ダイヤルインを使うことで、電話回線の数を減らしコストをおさえたり、従業員ごとに直接つないだりするなど、業務の効率化・コスト削減に効果的です。

ただし、市内局番を統一すること、電話回線数・電話機数に余裕を持つことなどには注意しましょう。

仕組みやメリット、注意点をおさえた上で、ダイヤルインの契約を検討してみましょう。