防犯カメラが故障してしまった!工事業者に修理依頼する前にすべきこととは?

防犯カメラ故障切り分け防犯カメラの故障は「普段からモニタチェック」していないと気付きにくいものですが、その後の処置も大変なものです。故障製品の故障箇所を確認することを「切り分け」と言いますが、故障箇所の特定まで済んでしまえば「修正や設定変更だけで済む」「素人手でも部品交換で済んだ」などの幾つかの恩恵を享受することが出来ます。

この記事ではプロの視点から、その「切り分け」方法を解説いたします。

 

まずは何が使えなくて何が使えるかを確認する

レコーダーの電源OFFか、カメラの通信断か防犯カメラの故障についての「発見」は残念なことに「防犯カメラが必要になったとき」に気付くことが殆どです。中には「毎日のようにチェックしていて、ある日突然」故障に気がついたという、軽微で済む例もありますが、「トラブル時に画像チェックしている際に発見した」ともなれば、不幸でしかありません。

しかしそれはそれで、映像保全とは別に、切り分けを行わなくてはなりません。まずは、防犯カメラがどのような状態であるかをチェックしてみましょう。もしかしたら、前述のように「修正や設定変更だけで済む」軽微なものであり、わざわざ修理依頼などするようなものでもないかもしれません。

 

すべてのカメラが映らないのか、特定のカメラが映らないのかをチェック!

防犯カメラでありがちなトラブルの一つになりますが、複数台設置されたカメラの一つがブラックアウト、もしくは、フリーズしているのかもしれません。

防犯カメラの映像がモニタに実際に映し出されるかどうかをチェックし、その挙動を確認してみましょう。最近の防犯カメラは、防犯カメラ自身の死角や起動状態を外部から確認できないようにするため「防犯カメラにありがち」な動作LEDランプが外部から確認できないようになっていることが殆どです。以前は、LEDランプは「録画しているぞ」という威嚇の意味もこめて積極的に導入されていましたが、かえってそれが逆効果となるため、LEDランプが付いていないタイプがメジャーとなりつつあります。

防犯カメラ自体の入電確認や状態を実際に見るのもよいでしょうが、先ずは、モニタに実際に映し出されるかをチェックすることが、正しい切り分けの方法です。

 

DVR(録画装置)の電源がついているかをチェック!

DVRの状態はどうでしょうか。電源が切れてしまってはいないでしょうか。

また、該当する防犯カメラの映像が、実際に録画されているのか、過去の録画状態をチェックしてみましょう。もしかしたら、DVRのHDD容量不足により、録画が停止されている状況であるだけなのかもしれません。とはいえ、最近のDVRは「容量がいっぱいになったら、過去の録画映像を削除して、上書き録画する」という形式のものが殆どです。ここでは、電源の状態だけでなく、DVRの設定を確認する切り分けもやっておいたほうが良いでしょう。

 

インターネットが使えているかをチェック!

DVR自身が配信サーバとなっている、もしくは、外部のクラウドサービスによって配信されている場合は、インターネット回線の接続状態をチェックしておいたほうが良いでしょう。

確認方法は、スマホやパソコンで実際の映像をチェックしてみるほか、Pingコマンドを使用するという実用的な方法もあります。

Pingコマンドは、その対象となるDVRやクラウドサービスの疎通状態を送信/受信状態ともに確認するという、便利なコマンドです。パソコンでも、Windows機やMac機はプロンプト等で「ping <該当するDVRもしくはクラウドサービスのIPアドレスやホスト>」と打つだけで、応答状態を確認できます。これが通過するようであれば、問題は故障ではなく、内部のソフトウェアサービスに依存するものとなります。

ソフトウェアやサービスに依存する問題であれば、防犯カメラ及びDVRの再起動の実施、メーカーやクラウドサービスへの問い合わせが実際の確認方法になります。

 

故障内容に応じた対処法

クラウドサービスのメンテナンス中上記の切り分けにて、大まかな問題が見つけられた場合、一次切り分けは確認できたといえます。次のフェーズでは、二次切り分けの実施についてを解説していきます。二次切り分けは、更に詳細な調査内容となるため、実際にこれで問題が解決できる可能性があります。

 

 

 

1台のカメラが映らない場合

防犯カメラの一つが映らない場合は、防犯カメラ自身の電源若しくは、通信用の同軸ケーブルの状態を確認していくことになります。

先ずは、電源の確認を行いましょう。電源ケーブルの脱着によって復旧することがあります。これは防犯カメラ自身を再起動するという意味でも有効です。

DVRのシステムによっては、防犯カメラの復旧後に5分くらいは再接続に時間がかかるというものもあります。また、通信の再確立に時間がかかることもありますので、電源ケーブルの脱着後は様子を見てみましょう。

それで状態が回復しない場合、同軸ケーブルに問題が発生している可能性があります。そちらも脱着してみてください。やはり、これも脱着後5分ほど様子を見る必要があります。それでも状態が回復しない場合は、通信のコネクターやケーブルの断線を疑う必要が出てきます。

実際に防犯カメラを取り外して、DVRと近い環境の中で、電源とケーブルを再度確認してみましょう。同軸ケーブルについては、代替となるものを用意します(既存の、正常動作中の防犯カメラの同軸ケーブルを使用するというのも手です)。この方法により、防犯カメラの入電状態や挙動、ケーブルやコネクタの状態がより明確に確認できます。

電源でも同軸ケーブルでも、抜けかけていた、なんてトラブルは意外に多い事例のひとつです。また断線や破損が確認できた場合は、その所要箇所の交換や修理が必要となります。

 

すべてのカメラが映らない場合

全てのカメラが映らない場合、DVR本体に接続された同軸ケーブルの状態を確認してみましょう。抜き挿しで状態が変わるか、何かメッセージステータス更新があるかを確認します。

更に、DVRを再起動してみましょう。再起動中は、全てのカメラがオフラインとなり、録画が一時的に停止してしまうことに注意が必要です。また、正しい再起動の方法を選ばないと、HDDやDVR機器自体が壊れてしまう可能性もありますので、注意が必要です。

 

スマホからの視聴ができない場合

スマホやパソコンからDVRのモニターが視聴できない場合は、インターネットの状態を確認してみましょう。インターネットが閲覧できた場合、スマホもしくはパソコン→インターネットの状態は問題ありません。

その状態で、スマホもしくはパソコンからDVRの状態が確認できない場合は、DVR→インターネット→サービスのどこかの地点で、通信状態に問題が発生している可能性があります。

通信状態の問題は、インターネットプロバイダのメンテナンスや、サービス障害(もしくはメンテナンス中)の、一時的なものである可能性があります。数時間後に再確認してみるのも手です。プロバイダからのメンテナンス通知や、サービスの公式ページなども確認してみましょう。それで確認ができない場合、サービスの業者へ確認してみると明確な問題点が得られる可能性があります。

 

それでもやっぱりだめだった…工事業者に修理の連絡…とその前に!

回線修理か防犯カメラ修理か障害時の切り分けは、時間もそうですが、明確な問題点をあぶり出すことが肝要です。もしオールインワンの保守サービス契約を結んでいる状況であれば、簡単に業者へ修理連絡をすることができますが、そうでない場合、切り分け調査に費用を多めにとられてしまうなどのデメリットが出てしまいます。そして原因が故障でもなんでもなかった、という状況となってしまった場合、調査費用が既に発生してしまっている手前、非常にもったいない事態になることもあります。

 

すべての同軸ケーブルを抜き差ししてみる

機器の不具合は、その時や状況や場所によって状態が変化することも多く、何度もしつこく確認してみることが肝要です。

前述でもご案内した切り分け方法ですが、同軸ケーブルのみに限らず、電源ケーブルやDVRの再起動を複数回実施してみましょう。

もしかしたら、問題が分ったり、修理の必要が無い場合もあるかもしれません。

 

カメラに電気を供給している電源ユニットが作動しているかどうか

本当に、カメラには電気が通電しているのでしょうか。カメラに繋がれる電源ユニットは、静音であり、動作の有無は気が付きにくいものです。特に電源ユニットは冷却ファンが付属しているものも多いのですが、電源のON/OFF前後で「冷却ファンの状態」を確認してみましょう。

また、ファンレスのカメラについては、電源ユニットの近くに入電確認用のLEDランプが付帯していることもあります。

ここでは、電源のON/OFF前後の状態を確かめる、というのが切り分けのとなります。これによって、電源コンセントが原因であれば、電気工事業者へ修理依頼をしなくてはなりませんが、防犯カメラセットが原因であれば、メーカーへ修理依頼をしなくてはなりません。業者を呼んでおいて「やっぱりこれは別の業者がやるべき領域」と指摘されるようであれば、費用と時間の無駄になってしまいます。そういう観点でも、切り分けは、しつこい位に、何度も実施しておきたいものです。

 

ここまで確認してだめなら工事業者へ連絡をしましょう!

若干の矛盾が生じてしまいますが、切り分けにあまり工数をかけすぎると言うのも良くありません

そろそろ本来の仕事に専念したいでしょうし、ある程度の調査が完了したら、切り分けの詳細が分っていようがいまいが、プロに依頼したほうが良いでしょう。

 

まとめ

まとめ切り分けについて、原因調査がある程度済んでいるのであれば、時間もコストも最小限に抑えることが可能です。

これまでの切り分け実施の中で「ただひたすらに原因不明であった部分」が、ある程度業者に伝えられるようになり、様々な部分で調査や工程の簡略化、修理費の減額というメリットを享受できるはずです。

切り分けは何も、プロだけが知っている作業ではありません。機械嫌いだと敬遠せず、積極的に実施すれば、しぜんと答えが見つかるかもしれません。