ビジネスホン工事でよく聞くモジュラーケーブルって何?LANケーブルとは違うの?
ビジネスホン設置する時には、モジュラーケーブルが必要になるよ。
モジュラーケーブルとは、電話線の事を呼ぶんだ。
今回の記事では、モジュラーケーブルの扱い方や、LANケーブルとの違いについて、チェックしていこう。
職場の電話をビジネスホンに入れ替えるとき、工事の話の中で「モジュラーケーブル」という言葉が出る場合があります。
電話やネット関係では、LANケーブルは耳にしたことがあっても、モジュラーケーブルと聞いてもピンと来ない人も多いかもしれません。
ビジネスホン工事で登場するモジュラーケーブルとは一体どんな配線のことなのでしょうか。
また、LANケーブルなどその他の配線との違いや兼用できるかどうかなど、詳しくご紹介します。
パッとみでわかる目次
モジュラーケーブルとは?
まず、どのような線をモジュラーケーブルと呼ぶのか押さえておきましょう。
とってもわかりやすく言うと「電話線」のこと!
モジュラーケーブルとは、ズバリ、固定電話で今でも使われている「電話線」をいいます。
壁までやって来ている電話回線と電話機本体をつなげるのに必要な電話機コードのことで、ケーブルの両端にそれぞれ同じ形をしたコネクタが付いています。
コネクタの名称をモジュラージャックと呼ぶため、モジュラーケーブルというのです。
なお、「機ひも」と呼ばばれることもあります。
通常、単にモジュラーケーブルや電話線といったときは、2芯のものを指すことが多いです。
しかし、モジュラーケーブルは大きく分けて3種類あって、もっともメジャーな家庭や職場の電話機やFAXとつなげる6極2芯のもののほか、6極4芯や6極6芯のものがあります。
2芯と4芯の違いとそれぞれの利用用途
モジュラーケーブルでよく使われるのは2芯と4芯。
その違いは何なのでしょうか。
2芯は家庭や職場にある一般の電話機やFAXをはじめモデムやDSU、ターミナルアダプタのLINEポートまたはTELポートに使われています。
そのため、電話機を購入すると必ずセットで付いてくるのモジュラーケーブルのほとんどが2芯です。
一方、4芯は多機能電話機や停電多機能電話機、警備装置など、使用されるシーンは家庭や職場でも少し特殊な電話機の配線に使われます。
ただし、こうした多機能タイプの電話機や警備装置などのすべてが4芯というわけではなく、メーカーや機種、警備会社によって4芯以外のモジュラーケーブルが使われる場合もあるので覚えておきましょう。
モジュラーケーブルとLANケーブルって何が違うの?
モジュラーケーブルとLANケーブルでは、接続する部分の大きさや色が異なるよ。
どちらかを間違って接続しようと思っても、大きさが違うから、ピッタリとははまらないんだ。
では、電話で使われるモジュラーケーブルとインターネット回線でよく見かけるLANケーブルとは、どのような違いがあるのでしょうか。
LANケーブルはネットワークを接続するためのケーブル
LANケーブルは家庭や職場などのネットワーク環境を作るために使われます。
ビジネスで欠かせないパソコンやプリンター、スキャナーをLANケーブルで相互に接続することで、LANの中にあるOA機器同士でデータをやりとりしたり、リモートでアクセス操作をしたりできます。
ちなみに、LANケーブルで構築されたネットのことを特にLANと呼びます。
つまり、LANはネットワークそのものを指すのに対して、LANケーブルはLANというネットワークを実現するのに必要なツールの一つだということです。
モジュラーケーブルとLANケーブル、見た目の違いは?
見た目に大きな違いがあるので、すぐに見分けることができます。
最大の特徴はケーブルの太さと形状です。
モジュラーケーブルは一般的に平らで細く、ホワイトまたはグレーのものが多く出回っています。
LANケーブルはモジューラーケーブルよりも大きくて、太さもあり、カラーもホワイトやグレーもあるもののブルーやイエローがよく市販されて使われます。
また、両端のコネクタ部分の大きさが異なるのも、大きな特徴です。
モジュラーコネクタはLANのコネクタより小さくできています。
もし電話機にLANケーブルを挿そうとしても電話機の端子口の方が小さいためハマりません。
また、モジュラーケーブルのコネクタをパソコンのLANポートに挿入しても、LANポートの口の方が大きいため、すぐに抜けてしまいます。
モジュラーケーブルを取り扱う際の注意点
モジュラーケーブルは適切な長さで利用するようにしよう。
その他の注意点として、モジュラーケーブルを抜く時には、線を引っ張るのではなく、根元から抜くようにするということを覚えておこう。
身近にあって価格も安いモジュラーケーブル。
つい雑に扱ってしまうことも多いのですが、配線する際には次の2つのポイントに注意してください。
長すぎるモジュラーケーブル(機ひも)は使用禁止
モジュラーケーブルは電話回線と電話機との距離を測り、適切な長さのものを使用することがポイントです。
あまりに長すぎると、ノイズに弱い性質を持っている関係で、雑音が入りやすくなります。
テレビやラジオはもちろんアマチュア無線などの帯域の影響も受けやすいので、できるだけ必要十分な短めのケーブルを購入しましょう。
電話機から外すときは爪を押しながら抜く
モジュラーケーブルのコネクタ部分は強い力で引っ張ると比較的簡単に外れてしまいます。
しかし、コネクタ部分やケーブル内部の損傷、電話機のポートの故障などにつながるおそれがあります。
そのため、モジュラーケーブルを電話機から抜き差しする場合は、コネクタ部分の爪を押しながら行うように心がけてください。
まとめ
モジュラーケーブルとLANケーブルの違いについてわかったかな?
自宅の電話機や、ビジネスホンの設置の時には、必ず利用する事になるから、モジュラーケーブルについての知識を頭に入れておくと安心だね。
今回は、モジュラーケーブルについて基礎的な知識をまとめてみました。
LANケーブルとの違いも理解していただけたのではないでしょうか。
- モジュールケーブル=電話線
- 一般電話機は2芯、多機能電話機は4芯が主流
- モジュールケーブルは電話回線をつなぐ
- LANケーブルはLANなどネットワーク環境を作る
- モジュールケーブルのほうがLANケーブルより細い
- コネクタもモジュールケーブルのほうが小さい
- モジュールケーブルは適切な長さのものを使うこと
- 抜き差しは必ず爪を押しながら
スマートフォンや携帯電話が普及した今、固定電話で使われるモジュラーケーブルを見る機会も減りました。
しかし、ビジネスホン工事では今でも電話回線と電話機をつなぐ大切な配線に使用されています。
ぜひモジュラーケーブルの基本的なポイントを押さえてもらうことで、工事の見積依頼や発注の際に役に立てばと思います。