LANケーブルやネットワーク機器ってどのくらい使えるの?10年が限界と言われるLAN工事の耐用年数を考えてみる

LAN工事の寿命、考えたことはありますか?

一度LANを敷設してしまうと、「あって当たり前の存在」となってしまうLAN。

あまり寿命というものを意識しない人も多いのではないでしょうか。

とは言え、LANの機器もケーブルも物理的なものである以上、壊れることはあります。

普段「あって当たり前」となってしまっているだけに、いきなり壊れて使えなくなってしまうと困りますよね。

壊れてしまう前に、定期的な機器の交換やケーブルの再配線を行い、常に安定して使える状態を保っておきたいもの。

また、「LAN工事の耐用年数は10年」といった話を聞いたことがあるかも知れません。

なぜ10年なのか?そもそも耐用年数とは何か?気になりますよね。

というわけで今回は、LAN工事の寿命について解説したいと思います。

耐用年数とは何かといった基礎情報にも触れていますので、この機会に理解するようにしましょう。

また実際にネットワークが使用できなくなってしまった場合の原因や対処法といった、現場で使える実践的な情報も載せています。

ぜひお読みいただき、LAN管理に活用いただければと思います。

 

LAN設備やネットワーク機器ってどのくらい使えるの?

では実際LANで使用するケーブルやネットワーク機器が、どれくらい使えるのか解説していきます。

なお、LANケーブルとネットワーク機器はそれぞれ下図の部分となります。ご確認ください。

まずは気になる「耐用年数」から解説していきますね。

 

そもそも耐用年数とは?

「耐用年数=税法上で規定されている寿命の目安」です。

税法上とあるとおり、あくまで法律的な話になります。

LAN工事を含め、オフィスで使用する機器や設備などは金額が高いものが多いですよね。

それら高額な費用がかかるものは「固定資産」として計上します。

その際、工事実施時に一括で計上すると、その年だけ費用負担が大きくなってしまうため、使用年数で分割し、年ごとに費用計上することができます。これを「減価償却」と言います)

この「使用年数」は実際の使用期間ではなく、資産の種類ごとに定められた年数があるのです。

この資産の種類ごとに定めされた使用期間の年数=耐用年数なのです。

あくまで目安ですので、耐用年数を過ぎたら使用してはならないなどといったことはありませんのでご安心ください。

一点注意事項としては、LANケーブルとネットワーク機器とで耐用年数が異なるということ。

物の性質が異なるため当然といえば当然ですが、多少ややこしく感じる人はいるかも知れませんね。

以下に詳細をご説明します。

 

LANケーブルの耐用年数は?

LANケーブルの耐用年数は18年です。

そのため、費用は18年に分けて計上することができます。

では実際、物理的な視点でのLANケーブルの寿命はどれくらいかと言うと、技術的な視点では30年はもつと言われています。
(日本電線工業会による資料)

とは言え上記のデータはあくまで使用環境がいい場合の話です。

ひとことでLANケーブルと言っても、パソコンとの抜き差しを頻繁に行うものもあれば、床下ケーブルのようにめったに触らないものもあります。

人の手に触れやすい場所にあるLANケーブルは消耗スピードも早いため、短ければ数年で使えなくなってしまうことも。

30年というのは、あくまで外的要因が少ない状況にあるケーブルと考えたほうが良いでしょう。

 

ネットワーク機器の耐用年数は?

ネットワーク機器の耐用年数は10年と定められています。

機器は電気信号の制御を行っており、そのために別途電源コンセントも必要など、製品としての構造も複雑です。

そのため、故障の可能性はLANケーブルよりも高いですね。

また機器は成長が著しく、メーカーも次々と新機能を搭載した新製品を作っています。

そのため、ある程度時間が経つと古い機種は生産されなくなり、保守サービスも受けられなくなっていきます。

そういった事情も踏まえると、1つのネットワーク機器を10年も使用できることは稀で、大抵の場合はそれまでの間に不具合が出たり故障したりしてしまい、いずれ修理できなくなって買い換えなければならなくなるということが多いのが実態ですね。

 

ネットワークが使えなくなった!故障の原因で多いものは?

ネットワークは予兆もなく突然使えなくなることがあります。

いきなりの出来事で焦ってしまうかも知れませんが、まずは落ち着いて、原因の可能性が高い部分から調査していくようにしましょう。

不具合には必ず原因がありますので、順序よく調べていくことで必ず復旧させることができますよ。

 

ネットワーク機器の故障

特に何もしていないのにネットワークが繋がらなくなった場合、もっとも考えられるのがネットワーク機器の故障です。

6具体的には、HUBやルータなどの機器の調子が悪くなってしまうというものですね。

ネットワーク機器は普段大きな動作音もなく、ブザーなども鳴らないようなおとなしい機器ですが、いつもランプは点いていたはずです。

まずは機器を見て、ランプが点いているか確認しましょう。

その際、ランプの点き方がいつもと違っていないかについても確認してみてください。

ランプの異常にひと目で気づけるようになれば、復旧の速度も格段に上がりますよ。

 

LANケーブルの断線

ネットワークの不調において、機器以外の原因で考えられるのが、LANケーブルの断線です。

その中でももっとも多いのが人為的なものです。

具体的にはケーブルの差し込みが足りずに外れてしまっていたり、ケーブルの「ツメ」が折れてしまって機器から外れてしまったりするなどのケースですね。

LANケーブルが断線すると、当然そこから先へは繋がらなくなりますので、断線した箇所によっては非常に大きな障害になることもあります。

たかがケーブル一本とは言え、侮れませんね。

また、人の手による断線ではなくても、長期間の使用による経年劣化は起こります。

そういった「自然な断線」も起こりうることは頭に入れておくようにしてくださいね。

 

ネットワークがループしている

これもネットワーク障害の原因としてよくある話です。

実はLANは意外と脆く、一つのHUBの線を下記のように繋ぐと…なんとLANが全停止しまうのです。

LANの通信方式の性質上、「輪っか」の構成を作ってしまうと、通信信号が異常増殖します。

するとそのLANにつながっている機器がそれらの信号を処理できず、通信不可となってしまうのです。

ちょっとケーブルを挿し間違えただけでループは発生します。

利用者にも注意喚起をしておくと良いでしょう。

 

ネットワークが使えなくなってしまった時の対処法は?

上記のように、さまざまな要因で使えなくなってしまうことがあるネットワーク。

いざ障害が発生したときにどのように対処を取れば良いのか、順に説明していきますね。

対処法も、流れとしては先ほど述べたとおり「機器」→「ケーブル」の順番で確認していきます。

 

ルーターやHUBなど機器の再起動してみる

まずはネットワーク機器を見てみましょう。

もしランプがまったく点いていない場合、電源コンセントが抜けてしまっている場合があります。

またコンセントが正常にささっている場合でも、時々ダウンしてしまうことがあるのがネットワーク機器。

というわけで、あまりいろいろと考えず、とりあえずネットワーク機器の電源コンセントの抜き差しを行ってみましょう。

意外とこれだけでネットワークが復旧することも多いので、やる価値は大いにありますよ。

ただ再起動で復旧した回数が1度や2度であれば、しばらく様子見でいいとは思いますが、この症状があまりにも頻発するようでしたら、機器の寿命が近い可能性もあります。

その場合は機器の買い替えを検討すると良いでしょう。

また、原因の部分にも書きましたが、ネットワーク機器はランプの点き方によって異常がわかることがあります。

ランプの点き方の詳細は機器によって異なりますが、多くの機器において赤ランプが点いている場合は何らかの異常が発生していると判断して良いでしょう。

ネットワーク機器の説明書には、ランプの見方が必ず載っています。

すぐに異常を判断できるよう、ランプの見方のページはコピーするなどして手元に置いておくことをおすすめします。

 

LANケーブルが抜けていないかチェック

機器の再起動を行っても通信が復旧しない場合は、次にケーブルの断線を見ていきましょう。

先程述べたとおり、まずはケーブルの抜けがないかのチェックです。

誰もケーブルを抜いたつもりはなくても、何かのはずみで抜けてしまうことがあるのがLANケーブル。

改めて各機器の接続口をしっかり見て、確実にケーブルがささっているかを確認しましょう。

またHUBなどの場合、機器が正常につながっているとその接続口にランプが点灯するものも多いです。

知っておくと、抜けているケーブル探しが捗りますよ。

 

ルーターやHUBから伸びているLANケーブルを新しいものに変えてみる

機器の再起動を行い、ケーブルの抜けもチェックしたにも関わらずネットワークが復旧しない場合は、いよいよケーブルの中身が断線している可能性があります。

ケーブルが断線している場合、その部分を補修することは難しいため、ケーブルそのものを交換してしまうのが一般的です。

ルータとHUBの間、HUBとHUBの間など、重要箇所のLANケーブルを交換してみましょう。

ケーブル交換を行う際も上段で記載したとおり、HUBのポートごとのランプ状態を確認しながら作業するとスムーズです。

ケーブルを交換することでランプが点くようになったら、交換前のケーブルが断線していたと判断できますね。

突然のLANケーブル断線に備え、予備のケーブルを複数本用意しておくことをおすすめします。

 

まとめ

LAN工事に伴う耐用年数とは何かについて説明しました。

LANケーブルも機器も製品ですので、いずれは故障します。

どれくらいたったら故障するかは設置環境により大きく異なるうえに、なんの予兆もなく突然故障することも多いのがネットワーク。

耐用年数にとらわれすぎる必要もありませんが、ひとつの目安として意識しておくと良いでしょう。

ネットワーク機器の不調時に再起動で凌ぐことはあると思いますが、再起動をする回数が増えてきたら、交換時期だと考えてください。

また耐用年数の10年がたってもまったく問題がでていなかったとしても、そろそろ交換時期と考えておいたほうが良いでしょう。

突然故障してしまっては困ってしまいますからね。

オフィスのLANは概ね10年をめどに新しいものに刷新すると良いですよ。

またネットワークは普段使っていてもたびたび小さな障害は発生します。

今回記載したような調査の流れや対処法を身に付けておき、障害発生時に迅速な復旧ができるよう努めましょう。

これであなたも頼りになるネットワーク担当になれますよ!